藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

飲食店フィードバックシステム(1)

*[飲食業]もの言えぬ客。
以前飲食店巡りは経営者との出会いとも書いたことがあるが、本当に「その店舗ごとに経営がある」。
しかもその経営の方針が、そこでいただく料理や酒に現れているという実にストレートな世界だ。
こんな楽しいことはない。
しかも美味しいし。
 
がしかし。
「あのお店は100点!」と思える店が少ないのも事実。
こちらも落ち着いて飲みたい、とかゆっくり話がしたい、とかTPOがあるし、お店側にも事情があるのはお互い様だが。
会社の経営も同様だが「周囲が経営者に直接ものをいう」というのは案外に難しい。
上場企業ならまだしも、零細企業は独裁的なことが多い。
 
自分も相当な数のお店を訪問しているが、店主に直接
・もう少しお酒の種類を増やしてはどうか、とか
・お通しが(大して)美味しくないですね、とか
・揚げ物をお醤油や塩や辛子で食べられるようにしてはどうか、とか
・一人前のポーションが大きすぎるので(値段はそのままでも)少なめにしてほしい、とか
・もう少しお店を整理整頓してはどうか、とか
・服装にもう少し清潔感があったほうがいい、とか
・亭主があまりに無愛想ですね、
とかいうことを言える店はごく少ない。
でも本当は経営者も聞きたいのである。
お客の本音を。
怖いけど。
「それ」から目を背けては独りよがりのお店になってしまうことを知りつつも。
(つづく)