藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

頭の好物。

*[次の世代に]理解してから、味わう。
食べ物をおいしいと感じるのは、舌か? それとも頭か?
うーむ。
6対4、くらいで頭ではないだろうか。
満腹感も頭で感じるというし。
そんなことを強く感じるのはワインだ。
自分のレベルだと、生産者を知っているわけではなので、「本当の良さ」が分かっているわけではない。
けれどヨーロッパ産か南半球か、アメリカかそれとも国産か。
ぶどうの種類と年代のこととか。
作り手の哲学などをソムリエさんから聞くと、そんな風な味と気分になってくる。
 
「なぜこのミカンは甘いのか。土壌のおかげなのか、日照のせいなのか」。
栽培方法を味の根拠として示すことで、伝わり方も変わる。
福井氏によると「この木だけ、なぜか昔から甘くなる」という言い方もオーケー。
魅力の訴え方に固定的なルールはないのだ。
 
人は物語を求めるという。
そんな物語を知らずに飲んだシャトーマルゴーはただの「すっぱ苦いぶどう酒」だった。
ビジネスの対話もそんなところがあると思う。
相手にストーリーのあるビジネスは応援したいと思うものだ。
 
では異性とのつきあいではどうか?
これは物語では解決しない、と思うのは自分だけだろうか。
未だ未解決のテーマです。
 
野菜のおいしさ、感じるのは舌か頭か
2019年4月25日 21:00
野菜のおいしさ、感じるのは舌か頭か
食べ物をおいしいと感じるのは、舌か? それとも頭か?
ふつうなら「舌」と答えそうなところだが、必ずしもそうではない……というのが今回のテーマだ。日本野菜ソムリエ協会が有力農業法人と組み、舌と頭の両方に訴えかける青果物の新しいブランドを立ち上げる。
野菜や果物の価値を味とセールスポイントの両方で評価するブランドづくりが始まる
「野菜ソムリエ」は、野菜や果物について幅広い知識を持ち、旬やおいしさを見極める力を持つ人たちのこと。同協会が実施する講座と試験を受け、お墨付きを得る民間資格だ。すでに5万人以上のソムリエが誕生し、料理教室やレシピの開発、食育活動などで活躍している。
「舌と頭」のうち、舌を野菜ソムリエが担当する。実は、青果物をソムリエがチェックし、ブランド化する仕組みはすでにある。まずは、その場面から紹介しよう。
4月10日、東京・築地にある日本野菜ソムリエ協会の一室。集まったソムリエたちは、最初にコップに入れた水を口に含み、甘味、酸味、塩味、無味のどれに当たるかを判定した。一つでも外せば、その人の野菜の評価はこの日は採用しない。味覚に優れたソムリエでも、体調などによって感覚が鈍る可能性があるからだ。
続いて、ソムリエによる野菜の味のチェックが始まる。実際に食べて行う。まず、皿に盛ったトマトをソムリエたちが顔に近づけ、香りの良しあしを感じ取る。次に、少しずつ食べて、味や食感を確かめる。「しっかりとした食感とみずみずしさが特徴」などのコメントも評価シートに書きこむ。判定は総合評価で、最高が10点。点数があらかじめ決められた水準を超えると、その野菜は金賞や銀賞といった評価を得る。
この品評会に加え、同協会が新たなブランドづくりの場として5月に立ち上げるのが「日本青果物ブランド推進協議会」だ。九条ネギを生産すること京都(京都市)の山田敏之社長が会長に就くなど有力な農業法人のトップが参加する。味以外の要素をブランドの基準として判定するには、実際に農産物を売って成長してきた経営者のノウハウが役に立つと考えたからだ。協議会の専務理事には、日本野菜ソムリエ協会の福井栄治理事長が就く。
こと京都のブランド「こと九条ねぎ」。商品の魅力を言葉で伝える努力を続けてきた。
では味以外の要素とは何か。協議会がチェックするのは、生産者が訴える野菜や果物のセールスポイントだ。例えば、こと京都は自社製品の「こと九条ねぎ」について、「京都府内で生産されたもの」「安全・安心な栽培方法」「九条ネギの原種に近い品種」の3つで説明してきた。ソムリエによる味の審査に加え、こうしたセールスポイントが適切かどうかを判定し、認証する。
「おいしさは重要なポイントだが、それが価値のすべてではない」。福井氏は、協議会をつくる狙いについてそう語る。京野菜はなぜほかの地域の野菜より高く売れるのか。誰がどこでどうやって作ったかも農産物の付加価値になるからだ。「消費者は味だけでなく、文化や伝統にもお金を払う」のだ。
「味だけが野菜や果物の価値ではない」と話す日本野菜ソムリエ協会の福井栄治理事長(東京・築地の日本野菜ソムリエ協会)
ここで「農家の口べた」が課題になる。農家の多くは土作りを強調する。土作りはもちろん大事だが、それだけでは農産物の魅力は伝わりにくい。「なぜこのミカンは甘いのか。土壌のおかげなのか、日照のせいなのか」。栽培方法を味の根拠として示すことで、伝わり方も変わる。福井氏によると「この木だけ、なぜか昔から甘くなる」という言い方もオーケー。魅力の訴え方に固定的なルールはないのだ。
食品の魅力を引き出すために、言葉を意識的に使っているケースは、個別にはある。前回この連載で紹介した十勝産小麦100%のパン店を経営する杉山雅則氏は「ここのパンは小麦の味がするといわれることが多い」と話す(「十勝小麦100%パン東京へ」)。店内ではポスターなど様々な形で十勝に関する情報を強調している。それを思い出しながら食べることで、顧客が「小麦の味がする」と感じるといった効果が出る。
日本青果物ブランド推進協議会の誕生は、こうした取り組みを様々な野菜や果物に広げ、消費者が頭と舌の両方で食事を楽しむブランドづくりへの挑戦と言える。すでに生産者からのエントリーを受け付け始めており、早ければ6月に認証がスタートする。認証を受けた農産物は、特定のシールを貼って都内の百貨店などで販売される予定だ。
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